中国の労働コスト急騰


この7月から北京や上海などの中国主要都市で、労働者の最低賃金が10〜20%引き上げられ、中国における労働コストが急騰しています。 安い労働力に基づいた価格競争力を武器に、世界中にデフレを輸出し、急成長を遂げて来た中国ですが、労働コスト上昇は人件費負担増につながり、中国進出企業は戦略の見直しを迫られることとなります。 

深セン市がある広東省をはじめとし、北京や湖南省などの地方政府は、昨年に引き続き2年連続で、労働者の最低賃金を引き上げました。 広東省の一部の市では、この2年間で50%以上の上昇になる地域もあります。 
最近では、中国内陸部においても経済が発展し、先に経済成長を遂げている岸部に賃金の安い出稼ぎ労働者を多数送り出してきた内陸部と沿岸部で労働者の争奪戦が始まっており、このことも地方政府の最低賃金調整を後押ししている模様であります。 それでも、中国の最低賃金は国際水準から見れば、まだまだ安く、今後、さらなる最低賃金引き上げが見込まれます。 

世界の工場として注目を集めてきた中国ですが、安い労働力に頼った生産戦略はもはや通用しない模様です。
これまで、安い労働力を当てにして中国に進出してきた外資系企業は、高騰する人件費に対し、戦略を練り直す必要があるでしょう。